2005年7月21日
*世界の食卓から(第51回):世界のパウダールームより

・ハンガリーの
 
ハンガリーのトイレは非常に用を足しにくいものだった。普通、(というか私が普通と思っている)手前から後ろに坂のようになっており、水を流すと、前から後ろに流れる。しかし、プダペスト(ハンガリー)のユースホステルのトイレは、後ろから前に流れるタイプだった。後ろから前に流れるということは、私達の知っているトイレの逆タイプだ。つまり後ろの方から坂になっていて前に水が溜まっている状態。この場合何が不便かと言うと、大きい用を足した場合、お尻にそれがつきそうなのだ。あまり想像したくないのでこれ以上詳しく書かないことにする。

・シンガポールのエアポート
 ここのトイレはいわゆる和式タイプで、しゃがんで用をたすものだった。しかし日本と違うのは和式の便座のカバー(スリッパのようになっている部分)がないことだ。今まで何も考えていなかったが、あれがないと、どうも用を足しにくい。水しぶきが跳ねてきそうなのだ。初めてあの部分の存在価値を知った。そして、シンガポール空港のトイレの中にはなぜかシャワーのようなものが設置されていた。カバー部分がない為、飛び散りやすいので、自分で清掃しなさい、ということだろうか・・・?

・なんでもお金
 ヨーロッパのほとんどの国ではトイレに行ったらお金を取られる。高い額ではなく、日本円でいう、50円や百円程度だ。しかし、これがトイレに行くたびに払わなくてはならないとなると、非常にうっとおしい。お腹の調子が悪い時など最悪だ。ホテルのトイレは無料なので、わざわざホテルに用を足しに行っていた。ドイツのベルリンではマクドナルドやダンキンドーナツのトイレにもおばさんが座っており、ハンバーガーやドーナッツを購入してもトイレではお金を払わなくてはならない仕組みだ。ヨーロッパでは、タダではどんなサービスも受けられないという仕組みになっているらしい。
 「サービス」というのは無料で受けられるものであって、代金を支払わなくてはならないものは、「サービス」ではなく「商品」なのではないだろうか。ヨーロッパを旅行したお陰で、また、日本の素晴らしさを発見した。「タダで用がたせる」。この安心感は旅する上で大きい。