2005年7月1日
*世界の食卓から(第49回):TEA 2

・イギリス産紅茶?
 「紅茶」といえばイギリスである。しかし実際にイギリス産の紅茶というものはほとんどない。イギリスの紅茶文化の裏にはインドを植民地にしていたと言う事実などなどがある。

・紅茶の種類
 紅茶は大きく分けて3種類に分けられる。
【クラシックティ】
 「ダージリン」「アッサム」等、産地の名前が付けられているもので、一般に同じ産地で収穫された茶葉のみを使用しているもの。
【ブレンドティ】
 「イングリッシュブレックファースト」「アフタヌーンティブレンド」等、全く別の産地の茶葉が用途に合わせた味にブレンドされているもの。
【フレーバーティ】
 人工的に香り付けされた茶葉のことで、フルーツやスパイスのオイル、エッセンスの茶葉にしみ込ませたもの。
 「アールグレイ」もフレイバーティであることはあまり知られていない。セイロンなどの茶葉にベルガモットというハーブで香り付けしたものだ。イギリス人の友人がアールグレイにミルクを入れる日本人を見て、驚いていた。「ハーブティにミルクを入れいてるようなもので、イギリス人は入れない。」のだそうだ。

・アフタヌーンティ
 アフタヌーンティは18世紀頃、イギリスの貴族の間で流行った。当時イギリスでは朝夕2食しか食べる習慣がなく、おなかがすいた女性たちがサンドウィッチやスコーンを紅茶とともに食べたことから始まった。そこに友人を誘うようになり、上流階級の社交場となった。
 日本でも最近、アフタヌーンティを楽しめるが、これに必ずついている「スコーン」。あれを美味しいと思った事がない。パサパサで味がない。どうしてこれが美味しいのか?といつも思っていたが、ふと、気付いた。紅茶とジャムを引き立てる為の食べ物であると。 欧米人にとって炭水化物は、「主」ではなく「引き立て役」なのだ。