2005年6月21日
*世界の食卓から(第48回):TEA

・グリーンティー
 
台湾に行った時、先輩に頼まれたお土産があった。しかし私はその頼まれたものを書いた紙を忘れた。何を頼まれたかなんてすっかり忘れ、覚えていたのは「緑茶」だけだった。以前お土産にもらった緑茶がおいしかったので、それを買ってきてほしい、と言っていた。もちろん銘柄を聞いていたが覚えてるはずもなく、お茶屋さんで聞くことにした。

・茶色いお茶?
 台北には結構大きいお茶屋さんが何軒もあった。何軒か入って、聞いてみようと思い、一軒目に入ってみた。中国語が話せるわけではないので、英語で聞いた。「当店ではこれがおいしいですよ。値段もほどよいし。飲んでみますか?」と、曖昧な英語でお返事していただいたので、飲ませていただくことに。しばらく待って、でてきたお茶は緑ではなく茶色だった。「緑茶を頼んだんだけど?」と言うと「これが緑茶だ」と言う。緑茶が茶色いわけはない。きっと英語が通じてないんだ。と思い、お茶をいただくだけいただいて、別の店へ向かった。
 2件目の店には日本語の通じる店員さんがいた。よかった。ここでも試飲させてくれると言うので、試飲させていただくことにした。すると、なんとまたまた茶色い緑茶が出てきた。「緑茶って言ったのに」というと「これが緑茶です」と言う。「だって茶色いよ」と言うと「緑茶は茶色いものだよ」と、驚きの返事が返ってきた。「じゃあ、なんで緑茶っていうの?」と聞くと「葉が緑だから」だそうだ。しかも、「烏龍茶は緑だよ」と言う。わけが分からない。結局、出されたものの中で一番気に入ったものを購入し先輩に渡したが、あの店員さんの言っていたことは未だによくわからない。

・よく考えれば
 飛行機内でどのドリンクがいいか聞かれる時「coffee,tea,Japanese tea?」と聞かれる。ここで「Japanese tea」と答えると緑茶がいただける。
 緑茶とは一般的に不発酵茶をさす。日本では採った茶葉を「蒸す」が中国では「炒る」のが普通だ。蒸すと細胞膜が壊れてしまうので低温でも緑茶成分が出やすくなる。逆に炒ると細胞が壊れず、成分は抽出されにくいが、香りは香ばしい。
 中国発の飛行機内では「Chinese tea」があるのだろうか。