2005年4月11日
*世界の食卓から(第43回):お料理の本3

ああ。後悔。
 料理の本が、こんなにおもしろいなら、もっといろいろな国で買ってくればよかった。ただ、私はいつもバックパックを背負って行くので、行く先々で買っていたら、どんどん重くなるはめになっていたのだが・・・。
 いつも、旅行に行くのに、目的なんて決めないで行く。それはそれでかまわないのだが、今思えば、行った所のトイレの写真を全部撮ってくるとか、料理の本を買うとか、絵本を買うとか、降りた全ての駅の写真を撮るとか、何かやっておけばよかった。今からやっても中途半端・・・。残念。

・彩り
 この本、興味深いのは作り方だけではない。盛り方もおもしろい。
右上のトマトがのっている器。色とりどりの物がのっているが、ピクルスと、トマトが同じ器にのっている。日本で、トマトと漬け物を同じ器に盛ることがあるだろうか?いやいや、塩漬けじゃなく、ピクルスは酢漬けだからOK?じゃあ、トマトとらっきょを同じ器に盛る?彩りは考えて盛られているようだが、日本ならこれは「盛る前」だ。

・フォークとナイフ
 この左右の写真の共通点はナイフとフォーク。日本でもし、ナイフとフォークを撮影に使う場合、綺麗なものを使う。しかし、この左右の写真ともに、「まさに、その肉を切りました」と言わんばかりのナイフ&フォークを使っている。しかも、右の写真ではフォークで肉を刺している。

・箸の置き方
 この料理は作り方の所に「醤油」と書いてあったので、酢豚のような中華味のものなのだろう。皿の横に箸が置かれている。日本人の感覚では、まず、皿のふちに箸を置くのは作っている途中だ。しかも、このように箸を重ねて置くことはまずない。

 たった薄っぺらい一冊の料理の本だけで、こんなにも様々な文化の違いが見られる。これから旅する国では本屋に行き、様々な「異文化」を探してみたい。