2005年1月11日
*世界の食卓から(第34回):サプリメント(第一回の続き?)

・健康補助食品
 前のページにも書いたようにサプリメントとは日本語で「健康補助食品」のことである。この言葉、正しいのだろうか?
 英語でサプリメントとは「補足」という意味である。これと「健康補助食品」とが同じ意味なのか?
 
・あちこちにサプリメント専門店
 私がカナダにいた時驚いたのは、あちこちにサプリメントの専門店があることだ。日本なら、まだ、薬局に少し置いてあるだけなのだが、あちらではサプリメンとのみ取り扱っている店舗がある。ということはサプリメントの販売だけで、店を構えるだけの売り上げがあるということだ。

・日本のサプリメント広告
 「アメリカで最も信頼されている」「アメリカで大人気」などとうたっているサプリメントの広告がある。これを見て「それなら安心!」と思う人がいることが不思議でならない。「医療の最先端のアメリカの医療現場でも使われていで・・・・」などと書かれているものもあるが、明らかに使われている場面が違う。「医療現場」で使われているということは、病気の人に使われているということ。そのサプリメントを買おうとしている人に「あなたは病気なのですか?」と聞きたい。
 風邪でない人が風邪薬を飲んだらどうなるのだろう?もしくは花粉症でくしゃみをしている人が風邪薬を飲んで、何かかわるだろうか?

・サプリメント大国アメリカ
 なぜアメリカ人はサプリメントに頼らなくてはならないか。アメリカ人は食事からの栄養の取り方がわからないのだ。日本人でも分からない人はたくさんいる、という声が聞こえてきそうだが、アメリカ人の「分からない」とはレベルが違う。
 例えばもし、日本人が3日連続夜ご飯はピザだけということがあったとする。たいていの日本人は「これは栄養バランスが良くないな」と気づくが、欧米人は「飽きてきた」と思うだけで、栄養素的には何も思わない(もちろん、思う人も少しはいる)。もしくは「飽きてきた」とすら思わない。

・素晴らしきかな日本食
 欧米では「日本食は健康的」と言われ、健康に気を使っている人は日本食を試したりしている。日本食の料理の本もある。そう。彼らはバランスよく栄養素を摂るために、日本食を取り入れている。ではその日本食を食べている私達が彼らの摂っているサプリメントを摂る必要があるのだろうか、少し考えて頂きたい。