2004年12月21日
*世界の食卓から(第32回):メリークリスマス

・ケーキ!

 クリスマスと言えばケーキ。今、ケーキ屋さんには、クリスマスケーキの写真がたくさん置いてある。いつも思うが日本のケーキは素晴らしい。見た目も芸術的だし、味も素晴らしい。(店によりますが・・・)
 ドイツでクリスマスと言えば「レーブクーヘン」。ケーキ状のものよりクッキーの物が多いが、最近ではケーキをチョコレートでコーティングしてあるタイプもあるらしい。蜂蜜が入っていて、さらにスパイスが入っているので味は・・・。私にはおいしいものではなかった。ジンジャークッキーが苦手な人はダメだろう。なぜクッキーやケーキにスパイスをいれるのか?と不思議に思ったが、よく考えれば日本でも八ツ橋にはニッキが入っている。

・飲みものは
 ヨーロッパでは「グリューワイン」という、いわゆる「ホットワイン」が飲まれる。これもワインにスパイスを入れて飲むというもの。スパイスが混合されたものがティパックのようになって売られていた気がする。好みによって蜂蜜や砂糖を入れる。酔いが早くまわり、体が暖まります。甘くするなら、どうして香辛料を入れるのか?と不思議に思ったが、よく考えれば日本でも生姜湯に砂糖を入れたりする。

・誰と過ごすクリスマス?
 日本では恋人同士で過ごす、というイメージが強いが、欧米では家族で過ごす、もしくは教会に行くという過ごし方が一般的だ。
 家族でパーティする時に欠かせないのが「七面鳥」。(漢字で書くと、なんか、すごいな。7つも面があるのか?)ターキーだ。ターキーといえば、昔のお話で外国の裕福な家の女の子が食べている、というイメージがある。 初めてターキーをみたのはカナダにいた時だった。鶏肉売り場で、なぜか、少し安い鶏肉がある。よく見ると「ターキー」。普通の日にスーパーで売っていることが不思議だった。欧米では特に、クリスマスに関係なく売っている。しかも、鶏肉より安い。珍しいは、安いは、ということで私が買わないわけがない。早速買って、オーブンで焼いてみた。味は・・・鶏ささみに近く脂身が少ない。悪くないが、良くもない。しかし、鶏肉より安いので、イギリスにいた時はいつもターキーを食べていた。イギリス人の友人は「ターキーはぱさぱさしてて、あんまりおいしくないけれど、クリスマスの時だけ、仕方なく食べるの」と言っていた。
 昔のおとぎ話のイメージで、高いターキーを喜んで食べているのは日本人だけなのかもしれない。

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 クリスマスが終わればいよいよお正月。あと10日で今年も終わり。皆さんにとって今年はどんな年でしたか?良いことはありましたか?
 今回が今年最後の更新となります。2月から始めたこのコラム。飽きずに読んでくださった方。有難うございました。来年もネタが続く限り連載して行きたいと思っていますので、よろしくお願い致します。
 皆さんにとって来年が素敵な年でありますように。
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