2004年6月1日
*世界の食卓から(第13回):あなたの約60%を占めているもの

・改めて気が付いたこと
 カナダに住んで、日本に帰ってきた時、驚いたことがある。まず、夜、日本の空が明るいのに驚いた。私が帰ってきた日は曇りだったので、街の明かりが空に反射して、空が赤くなっていた。そして、水が塩素臭かった。カナダに行く前は感じたことがなかったのに、水道からプールのような匂いの水が出てくる。

・イタリアの水
日本でも発売されているイタリアの炭酸水。日本では炭酸水は売れないと思うが・・・。カルピスを薄めるのにはいい。 海外で、一番気をつけなくてはならないのは水であると言われている。しかし、たいていは沸かせば飲める。イタリアなんて、道で変な像から出ている水を飲んでも大丈夫だった。初めはミネラルウォーターを買っていたのだが、夏だったため、すごい量の水を持ち運ばなくてはならない。小さいペットボトルでは割高だし、いちいち買うのが面倒。しかし、1.5Lの水を持ち歩くのは大変だ。ということで、えーーい。もう、道の水のみ場の水を飲んじゃえ。他の人も飲んでるし。(日本人で飲んでいる人は見かけなかったが)。飲んでみたら、味は日本の水道水よりおいしい。お。これはいける。ということで、イタリアにいる間中、その辺の水を飲んでいた。

・ちょっと直接飲めないギリシャ・ハンガリーの水近くから見たパルテノン神殿
 ギリシャにいた時、水道水を口に含んでみると、ミネラルの味がかなりきつく、まずかったので、さすがに飲まなかった。ハンガリーでも水道水を普通に沸かして飲もうとしたら止められた。ハンガリーの水はかなりミネラルの含有量が多く、そのまま飲んでいると胆石になりやすいそうで、濾過器具のついたポットのようなものを通して飲んでいた。
 ちなみにオーストリアでは、ウィーンでは水道水はおいしくなかった。しかし、オーストリア人は水道水を直接、飲んでいるらしい。

・水のおいしい国
 カナダ、スイス、ノルウェー、スェーデンの水は水道水でもおいしく、そのまま飲めた。飲めるのに、ノルウェーのフロム鉄道の車窓からいちいち買っていたのでは水代も馬鹿にならないので、当然、水は買わなかった。山のある国の水はおいしいようだ。
 ちなみにカナダでは(州にもよると思う。B.C州では。)水道代が無料だった。光熱費として払っていたのは電話代、電気代、ケーブルテレビ代。

・アジアの水
 では、アジアではどうか。私はアジア旅行の経験がほとんどないが、台湾ではそんなにまずいとは思わなかった。しかし、念のため水道水は飲まなかった。台湾人の友人に聞くと、台湾人でも水道水は飲まないらしい。一度沸かして飲むのが普通で、「日本の水道水は台湾のものより、遥かにおいしい」そうだ。

・あなたの約60%は?
 人間の体の約60〜70%は水分である。また、血液の約80〜90%は水分である。どれだけ胃腸が強くて、胃は壊さなかったとしても、体の60〜70%の成分が変われば体に変化がある。この大阪の水が私の体の約60%かと思うと、複雑な気分である。皆様、川にごみを捨ててはいけません。その川の水があなたの約60%を占めているかもしれないのです。

***念のために***
 このエッセーは上記の国の水道水が安全に飲めるという内容ではありません。あくまでも「私は大丈夫であった」という内容で、人によって違うことをご了承下さい。また、同じ国でも都市によって違い、同じ都市でも、建物によって味が違うことがあります。
 行かなきゃ飲めない世界の水道水。
 皆様の体験の投稿お待ちしております。