2004年5月11日
* 世界の食卓から(第11回):雲の上のお話

 今まで、様々な国の飛行機に乗った。関空に台風が接近し、飛行機の離陸が遅れたため、乗り継ぎ便が変更になり、ノースウェスト航空からアラスカ航空に変更になった時にはさすがに怖かった。案の定(?)、ロストバッゲージで、2日くらい荷物がないまま生活するはめになった。

・ちょっと脱線、ギリシャにてサントリーニ島にはこんな建物がたくさんあります。
まさに白と青の世界です。
 ギリシャの島に行く時にはオリンピック航空にも乗った。サントリーニ島に行く飛行機だったので、当然小さく、ちゃんと島まで着くのか、かなり不安だったが、無事到着。空港に着くと、宿の客引きが待ち構えていた。それを振り切り、さて、街へ、と思ったが行く方法がない・・・。一台だけ止まっていたタクシーに中心街まで、と言うと「4000ドラクマ」(当時はまだユーロじゃなかった)と言う。ガイドブックには3500ドラクマで行けると書いてあったので、「3500で行って」と言うとしぶしぶOKした。到着地に着き、降りる時に「じゃあ、4000ドラクマね。」とドライバーが言ってきた。3500で行くミコノス島には、ペリカンもいました。って言ったのに!当然だが「3500で行くって言ったんだから、3500ね!」といい、3500ドラクマだけを支払った。おじさんはしぶしぶ顔だったが、関係ない。どこに行っても日本人は簡単に支払うと思われているから頭にくる。でも、実はタクシーは他にはなかったので、高くてもこれに乗せてもらわなくては、中心街には行けなかったのだが。


・雲の上での食卓。そう。機内食
 オリンピックエアーでは確か、左右2列ずつしかない(要するに80人乗りくらい?)の飛行機だったにもかかわらず、機内ではドリンクが振舞われた。1時間くらいしか乗らない上に小さいんだからそんなことしなくても・・・。フライトアテンダントは後ろを向くのも大変そうだった。
 今まで、機内食がまあまあだったなあ、と思ったのはルフトハンザとシンガポールエアー。ルフトハンザはフライトアテンダントの対応も良かった。しかも、オーバーブッキングで復路にはビジネスクラスを初体験させていただいた。

・オドロキの機内食雲の上にて
 では、いままで、一番、驚いた機内食はどこのものだったでしょう?
 私はその飛行機に13時間ほど乗っていた。出された食事は2回。夜食が1回。回数だけ見ると普通である。いつも機内ではしょっちゅう食事が出てくる。寝て、起きて、食べて、を3回繰り返すかたちである。だから私はいつも、お腹を空かせて飛行機に乗り込むようにしている。
 その時も、お腹を空かして、飛行機に乗り込み、さあ、食べるぞー。あら。メニューがない。どんな食事なのかしら?あ。ワゴンがまわってきた。何々?ビーフORチキン?えっとー。ビーフかチキンかだけで決めることは非常に難しい。だって、どちらかというとチキンが好きだけど、辛いチキンだったら嫌だし、味が分からないことには選べない…。結局、チキンを選び、食べることが出来るものにありついた。さ。次はどんなのが出てくるのでしょう?
 一眠りして目覚めると、フライトアテンダントがなにかお盆を持ってまわっている。お。そうか。もう食事の時間なのね。おしぼりか。日本からの直行便だから気が利いてますね。あら。何か黒いもの?しかも前の方の人は選んでいる。おしぼりじゃない様子。あら。おにぎり。鮭おにぎりを一つ選んで以上終了。これは間食?映画をみて、一眠りして、起きると今度こそワゴンが来た。さて。今度は何を選ぼうかな。あら。選べない。お盆を置かれ、見ると、サンドウィッチ2切れといなり寿司1個、巻き寿司1個、果物、ケーキ。あら。これはなにかしら?朝食?
 これが往路の食事だった。

・乗り継ぎ便の食事
スイスのベルンにて。 それからスイス行きの同航空会社の飛行機に乗り継ぎ。1時間のみのフライト。13時間乗っていてあの食事だったんだから、乗り込む前に何か買っておこう、と空港で約600円ほどもする高級(?)サンドウィッチを買い(それが一番安価だった)、乗り込んだ。すると、乗り込むと同時にドリンクのサービス。それが終わると大慌てでサンドウィッチが配られ、、またまた大慌てで食後のドリンクが配給された。私は乗り込むと同時に自分の買ったサンドウィッチをむさぼり(お腹がすいていたので)、さらにもう一個食べなくてはならない羽目に。(いや、食べなくてもよかったんだけど、出されたものはみんな綺麗に食べなくては気がすみません)。1時間の間にリンゴジュースとサンドウィッチ(サンドウィッチとは言っても、フランスパンにハムなどが挟まっていたものだから、噛むのに時間がかかった・・・)2個、食後のコーヒーを飲むという、息も詰まりそうなフライトを体験した。

・復路の食事
 当然、帰りも同航空会社の飛行機に乗り込んだ。行きのことがあったので、今度はちゃんと食べてから乗り込んだ。まずはメニューを見ずに選択食。で、次はおにぎりか、ま、久しぶりに食べるわ。と思っていると、なんと白い小さなどんぶりのようなものがみんなに手渡されているではないか。あれはなんだろう?と思っていると。チキンラーメンでした。フライトアテンダントがお湯を持って周る間、乗客は蓋を半分めくり、待機。お湯を入れてもらって、さらに3分待機。そして機内はチキンラーメン臭に包まれた。これは日清のCM製作の一部なのか?日本人以外の方も乗っておられるだろうに。
 後から、その航空会社は食事にはお金をかけないで、フライト料金を値下げするという方針をとったという噂を聞き、なんとなく納得したのでした。それにしても一食分100円と、露骨に値段が分かるのはどうかと思う。
 オーストリアのインスブルグにて
・皆様!
 オーストリア航空ご利用の際には、ちゃんと食事をしてから乗り込みましょう。そして、食事の分、フライト料金を割り引いてくれていることをお忘れなく。
 ちなみにオランダ航空では、チキンラーメンではなく、カップヌードルが出るそうです。
左の塔からの眺めです。


***念のために***
 オーストリア航空のサービスが悪かったなどという内容のエッセーではございません。サービスに関しては充分でした。それぞれに1台ずつテレビはなかったですけどね。