2004年5月1日
* 世界の食卓から(第10回):ノニ

 最近、「ノニ」という言葉を目に、耳にした人は多いのではないだろうか?学名「モリンダシトリフォリア」といい、南太平洋の島々に生息する常緑樹。黄色い約12、3cmの果実をつけ、2000年上もの間、美容や健康に役立てられてきた。

[効能]
内用 外用
・正常血圧の維持
・抗癌作用
・老化現象の防止
・ 消化器系、心臓疾病の予防
・ 鎮痛作用
・ 解毒作用
・ 滋養強壮
           など
・ うがい
・ 点眼
・ 捻挫や腫れなど、炎症のある怪我
・ やけど
・ 水虫
・ アトピー性皮膚炎
・ 養毛
           など  

 効用だけで考えれば、私たちの身近な物で例えれば「アロエ」に似ているかもしれない。「万能薬」と言われるものである。
 主に果実に上記の作用があるとされているが、最近では葉をお茶にしたという製品もあるようだ。こんなに素晴らしいものなら、一度、購入して試してみなくては。と思われた方もおられるかもしれない。

・日本に「ノニブーム」巻き起こるか?!

これがノニの実です。なんだか気持ち悪い・・・。 さて。この「ノニ」。どこかで聞いたことがあると思い、よく考えてみると、前にカナダで聞いたことがあったのを思い出した。「ノニ」の果実を絞った「ノニジュース」。カナダにいた時、友人の勧めで購入したのだ。
 第1回にも書いたようなカナダのホームステイでの涙ぐましい食生活のおかげで、便秘になり、肌は荒れ、みかねた友人がすすめてくれたものだった。値段が結構高く、へ?こんなものでこんなにするの?と思ったが、飲んでもいいし、肌に直接つけても効果があるという。さらに友人は付け加えた。「これは日本でも必ずブームになり、「ミキプルーン」のように長期愛用する人が出てくるはずだ、と。そこまで言われては、試してみない手はない。早速購入して試してみることにした。

・何でも試してみよう。その効果は?
 色は濁った赤ワインのような色。蓋をあけてまず、匂いに驚いた。はっきり言って臭い。発酵させているかららしい。そして、味。匂いのままの独特の味がする。おいしくはない。これを毎日飲むのか。高いのだから少しずつ飲もう、まずいのだから少しずつ飲もう、ということで、友人に言われた量よりも少なくしか飲まなかったからか、便秘が解消されることはなかった。
 そして、外用。吹き出ものの部分に直接塗ってみた。初めは水でといて塗ってみた。効果は全くなし。「薄めすぎたか」と、勇気を出して原液を塗ってみることにした。効果、全くなし。
 外用、内服と、一本(確か、1Lくらい入っていた)まるまる、無くなるまで試してみたが、何の効果もなかった・・・。
 もちろん、便秘と、吹き出ものに効果がなかっただけで、実は血液サラサラにしてくれていたのかもしれないが、私の効いてほしいところには、全く効果がなかった。

・高いお金を払わなくても

 その後、アパートで生活するようになり、思う存分野菜を食べられるようになったので、便秘と吹き出ものの悩みは解消された。

ノニの成分(100g中)
エネルギー 18kcal
タンパク質 0.3g
脂質 0.1g
炭水化物 4.1g
ナトリウム 22mg
カリウム 230mg
カルシウム 8mg
マグネシウム 18mg
リン 20mg
亜鉛 89ug
平成12年11月20日
財団法人 沖縄県環境科学センター
***念のために***
 「ノニ」は私には効果がなかっただけで、全ての人に効果がないのではありません。私の利用法が間違えていたのかもしれません。上記の[効能]があるとされていますので、興味のある方はお試しください。