2006年8月1日
*世界の食卓から(第67回):麺

・イタリア料理の前菜
 今までも書いているように、旅先ではほとんど自炊している。しかし、せっかく旅に来ているのだから、その国で一回以上は外食をするようにしている。しかし、一人旅の外食はなかなか難しい。外国では一品頼むだけでたいてい満腹になってしまうからだ。
 イタリアでは道路の脇でパラソルを立て、ピザを食べられるような簡単な食事どころもあるが、せっかくなのでイタリア料理を食べようと思い、ガイドブックに載っているイタリア料理店に入った。見渡すとみんな、ものすごい量のパスタやお肉を食べている。店員に聞くと、イタリア人はたいてい、レストランではコースで料理を楽しむそうだ。しかし、明らかにコースを食べれるわけがない。パスタだけならなんとか食べられそうだったので、パスタだけ注文することにした。すると店員が「パスタだけでいいの?」と聞いてきたので「うん」と答えると、とても不思議そうな顔をしていた。
 オリーブオイルや魚料理がヘルシーだと言われているにもかかわらず、イタリアにコロコロ太ったおばちゃんが多いわけが分かった気がした。

・韓国のラーメン
 第26回に書いたが、韓国では外食した場合でもインスタント麺が出てくる。日本では外でインスタントの麺が出るなんてありえないのだが、韓国では生中華麺、というものがないらしい。
 インスタントラーメンを開発したのは日清食品の安藤百福さんであるというのは有名な話だ。しかし、韓国人はインスタントラーメンを発明したのは韓国人だと思っている。これには驚いた。

・「けつね」
 さて。所変わって日本。高知は桂浜にて看板発見。「けつねうどん」。一緒にいた広島出身の友達が「なんやあれは?!」と驚いていたのだが、私はその、驚いていたことに驚いた。「へ?きつねうどんやろ?」と言うと、「そんなわけないやろ〜」とのこと。大阪では使いはしないが、聞けば「きつねうどん」のことであるとわかる。この方言、関西圏でどこまで使われているのだろうか。ちなみに大阪では「きつね」のことを「信太(しのだ)」と言ったりもする。
 この桂浜の「けつねうどん」の店。入らなかったのでメニューは「きつねうどん」だけなのか、他の物もあるのかは不明だ。行った人があれば是非、御一報いただきたい。