最初に・・・私のかかった病名は「骨肉腫(医学名:Osteo sarcoma)」といいます。皆さんもどこかで聞いたことがあるかもしれませんが、いわゆる骨に発生する悪性腫瘍(がん)です。(骨、軟骨、筋肉や神経等の非上皮組織に発生する悪性腫瘍のことを肉腫といいます。これに対して上皮組織に発生する悪性腫瘍は癌と呼ばれます)悪性腫瘍の中で最も頻度の高いものといわれています。年間で100万人に1〜2人位発生するそうで、がん全体のなかでは稀な部類に入ると思います。好発部位は大腿骨遠位部と脛骨近位部(いわゆる膝関節付近ですね)が全体の8割近くを占め、他には上腕骨や、顔などに発生する事もあるそうです。年齢別に見てみると、10代、20代、10才未満、30代の順に多く40代以降の発生はごくごく稀になるそうです。

骨肉腫の一般的な初期症状としては、患部の腫れと痛みです。運動をしていないとき(寝ているときなど)にも痛みます。また血液検査では、ALP(アルカリホスファターゼ)という酵素が(正常値は200前後です)異常にあがっていないかをみます。これは骨腫瘍の腫瘍マーカーです。そして、診断の確定には生検(組織の一部を切り取り調べます)を行います。

私の場合も、2000年8月半ば・・・右ひざのあたりが何となく痛み始め、階段の上り下りに違和感を感じたのが最初でした。最初は、「あれれ、運動もしてないし、ぶつけた覚えもないし・・・なんで痛いんだろ?」程度にしか思いませんでした。そのため痛みに気付いた直後には、5回目の徹モンを開催し、様子をみていました。
ところが、痛みはひかないし、なんだか膝が曲がりにくくなってきたので、もしかして寝ている間に膝でもおかしくしたかと思い(私は寝相がすごく悪いんです・・・(苦笑))8月後半頃、かかりつけの総合病院に診察を受けに行きました。

骨肉腫は、レントゲンなどX線での画像診断では、骨破壊像が写ります。私は、最初に診察を受けたときのレントゲンにははっきりとわかる画像が映りませんでした。そのため、膝に水がたまっているんだろうといわれて水を抜きましたが・・・水じゃなくって黄色がかったゼリー状のものが抜けました。先生が「なんだこれ・・・」といいましたが、そのときはそのまま診察は終了・・・(苦笑)その3日後に、直径1センチ程度のしこりに気付き、1週間ほど様子をみているうちに5センチほどの大きさになり、痛みがすごいし、膝は曲げられないし伸ばせないという状態になりました。で、また診察を受けに行ったら今度は「筋肉痛かなー」といわれて湿布と痛み止め(ロキソニンという薬)をもらっただけ・・・(苦笑)で、また5日ほど湿布を貼りつつ痛み止めを飲み様子をみていたのですが・・・痛み止めが効かないのです。仕方がないので、今までの先生とは違う先生の日に診察を受けにいったところ「これ、筋肉痛じゃなくって、骨か、靭帯じゃないかなー。MRIとってみようか。」といわれたのです。MRIの予約が1週間後にしか取れなかったので、また1週間痛みとの戦いが続きました。

1週間後のMRIの結果、「・・・これ・・・骨だねぇ・・・。ちょっと詳しく見たいから今からレントゲンと血液検査してきてくださいね。」と・・・。何となく嫌な予感がしました。レントゲンと採血をし結果がでて呼ばれると「これ・・・ちょっと難しい病気かもしれないよ。」といわれレントゲンを見せられました。そこには、それはもうはっきりと、斑になって所々骨が透き通ってしまっている明らかに普通じゃないものが映っていました。そして「診断を確定するために、生検をしたほうがいいと思うんだけど、いつがいい?」といわれさすがに即答はできなかったのでまた2日後に診察に行くことになりました。その日の帰り際に先生は「すぐに命にかかわるようなものじゃないとは思うけど。」とおっしゃいました・・・(まだどんな病気かもわからんってのにね(笑))
2日後、診察を受けにいくと、今度は診察の前に右足全部のレントゲンをとってくるように言われ、撮りにいって戻ってくると・・・なーんとそこに妹が通りかかったのです。当時高校3年生だった妹は進学のための健康診断書を取りに来たようでした。それをこれ幸いと、私は娘を連れていたので、世話を押し付け・・・(笑)診察のときにも妹に一緒にきてもらいました。診察室に入ると先生は「これ、腫瘍かもしれないから東京女子医大病院に紹介状書くのでちょっと行ってきて下さい。腫瘍専門の先生の意見を聞いてきてください。」といい、当日とったレントゲンを見せてくれて・・・2日前に見たものよりもさらに凄い写真がみれました(笑)いっしょにいた妹は、びっくりして涙目になってしまいました・・・。その日はまた痛み止め(ロキソニンが効かないのでボルタレンに変えてもらいました)をもらって帰り、3日後の、月曜に女子医大に診察を受けに行きました。もうこのころはまともに歩ける状態ではなく走る事などできなくなっていました。

女子医大での診察では、7割方腫瘍だろうとのことでした。命にかかわるかどうかを聞くと、今はまだ5分5分としかいえないと。そして、生検と治療は女子医大で行うことになり入院の予約をして帰りました。そして、入院までなんと3週間も待つことになるんです。待っている間にも痛みがひどくなり、夜も眠れない状態になっていました。いたみ止めを座薬に変えてもらい(ボルタレンサポ25mg)1日あたり1時間程度は寝られましたが。あんまり眠れないのでせっかくだから、子供の世話をしているためにできなかったゲームを2本ばかりクリアしました(爆)

入院したら、さっそく検査検査の連続でした。何せ、入院した週の木曜日に生検があるのです。心電図、肺機能などなど・・・そんなこんなのうちに当日になり生検が終わりました。結果がでるまで1週間程度とのこと。その間、ますます痛みが強くなったので座薬を常用していました。(ボルタレン50mgとレペタン坐剤)それでも3時間眠れればいい方でした。右ひざを氷嚢4つで冷やしながら過ごしていました。




ねくすと♪