皆さんにご報告しなければなりません。

今月初めの外来での検査の後に右肺に8センチほどの腫瘍が見つかりました。
一週間後の検査ではすでに13〜15センチほどになっていました。
手術をする予定だったのですが、とりきるためには右肺を全部とる以外方法がなく。
私はすでに左肺を半分とってしまっているため、右肺を全部取ると生命維持ができないことになります。
そして放射線が効くタイプの腫瘍ではないであろうこと、化学療法もめいっぱいしてきているため加減した
治療しかできないであろうことから進行の速度も考えて、とりきれない手術はするだけ寿命を縮めると言う
結論になりました。

もう、治らない。

それを知ったとき私は病室のベッドで泣きました。
悔しくて悔しくて、涙が止まりませんでした。
羅刹ちゃんが来て私は泣きながらそのことを伝えると静かに「そうか・・・」とだけ言って私の頭をなでました。

死ぬことは怖くありません。
大切な家族を残していかなければならないことがつらいのです。
今まで支えてくれたみんなにまた悲しい思いをさせるのがつらいです。
その日は泣き止もうと思っても勝手に涙が出てくる状態で、どうしようもありませんでした。
でも、ふと。
泣いていても治るわけじゃないんだよなと。
泣いてずっと時間を使ってしまうよりも笑って楽しく過ごしたほうがどれだけ幸せだろうかと。
そう思いました。

主治医の話ではあと3〜6ヶ月ほどの時間があるようです。
その間、生きることをあきらめずに一日でも、一時間でも長く生きてやろうと思いました。
大切なみんなといっぱい楽しい思い出を作ろうと思いました。

これから終わりが来るまで毎日を精一杯生きていこうと思います。
私らしく、最後まで笑顔で。
今まで以上のKIAIで。

いつか終わりが来るからこそ毎日がいとおしいです。
私には、終わりのときまで残された日々がある。
死ぬまでの時間があるのは、幸せなことかもしれないですね。
交通事故とかでは、やっておきたいこととか考えることもできないけれど。
漠然とでも残りがわかっている分、いろいろ準備もできる。
たくさん思い出を作る時間がある。
生きている間は絶対に負けてやるもんかって、思います。

精一杯、悔いのないように。
残りの時間をすごしていこうと思っています。
皆様、どうか見守ってやってくださいね。



2004.03.16 紫苑